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大菩薩峠
LPガスよもやま話 大菩薩峠

 

 

 

 

大菩薩峠を読んでみませんか

中里介山像  中里介山は、羽村で生まれ、羽村でその生涯を閉じた羽村にゆかりの深い作家です。

 代表作の「大菩薩峠」は、大正2年に書き始めて、昭和19年に亡くなるまで実に30年以上にわたって書き続けられ、しかも未完成作品でもあります。

 全部読むには450頁くらいの文庫本で20冊になりますが、どこでやめても問題ないように書かれているような気がします。でも一度読み出すと、次から次へと読みたくなるような作品で、さらに最後まで読んでしまうと、またいつか読んでみたくなるような作品でもあります。

 

  本は買わなくても、インターネットの「電子図書館」などでも読めます。まずはインターネットで読んでみてはいかがでしょうか?

登場人物が青梅にある名前だったり、この近辺の地名が出てきたり、とても親しみやすい作品です。

青梅の机さん、宇津木さん、片柳さん

 机龍之助の「机」という姓は、青梅に十数件あります。龍之助を兄の仇と探し求めて旅する宇津木兵馬の「宇津木」も青梅にたくさんあります。

 

 また甲源一刀流の巻で、宇津木兵馬が島田虎之助の道場で、本名を名のらず「片柳」と外戚の姓を名のったと書かれていますが、この「片柳」も御岳山の社家(神職)に見られる姓で、どれも青梅に多くある苗字です。

電話帳に載っている机さん、宇津木さん、片柳さん(軒数)

  机さん 宇津木さん 片柳さん
青梅市 14 67 14
立川市
昭島市
福生市
羽村市 13
あきる野市
瑞穂町

登場人物あらかると

実在し史実に忠実に描かれている人物

史実に忠実に描かれる人物像 勝海舟の剣の先生でもある島田虎之助のように実在した人物は、ほぼ歴史に矛盾がないように書かれています。ただし、机龍之助や宇津木兵馬とのやり取りは、当然フィクションです。

 

 

 

 

 

 

実在したが史実を超えて自由に描かれている人物

 裏宿の七兵衛は、青梅のお百姓さんで実は盗賊。ただ「大菩薩峠」は幕末が舞台ですが、それより100年以上前に処刑されています。青梅市立中央図書館は七兵衛の畑だったところに建っているそうです。

モデルがいて、それを参考にして書かれた人物

 絵師、田山白雲のモデルは、田崎草雲という幕末から明治の初めにかけて活躍した絵師だそうです。また、与八さんは、羽村の水車小屋の与三郎さんがモデルだったといわれています。これらは、名前を少し変えて、事実にとらわれないで、自由に描かれています。

名前を拝借した人物

 めいろの巻きなどで登場する北原賢次は、介山が白骨温泉へ取材に行く途中で知り合った青年で、「大菩薩峠」が素晴らしい作品であるということを、作者とも知らずに介山に熱く語った北原謙司の名前を漢字を変えて使っています。

 また、「古川の英次」は吉川英治、「下っ沢の勘公」は子母沢寛らしいのですが、真相は如何に。

作者がつくりあげた人物

 もちろん、これら以外に、作者のオリジナルの人物も多数登場します。女性だけでも お浜(宇津木文之丞の妻)、お松(龍之助に殺された老巡礼の孫娘)、お豊(伊勢亀山の商家の娘)、お君(伊勢間の山の女芸人)、お徳(行商して歩く山の女)、お絹(旗本神尾家の先代の愛妾)、お角(女軽業一座の親方)、お銀様(甲州有野村の馬大尽の娘)、お雪(浅川宿小名路の花屋の養女)、福松(江戸生まれの芸者)。
 20冊にもなる長い小説で、しかも色々な所が舞台になるのですが、女性に限れば、この程度の登場人物しかありません。それが、龍之助と会ったり、宇津木兵馬と会ったり、その他の登場人物(男性の登場人物もそれほど多くありません)と会ったりしながら物語が進みます。読んでいると、思いがけない所で、偶然知り合いに出会ったような、懐かしい気持ちになったり、お雪ちゃんはどうしているんだろうと気になったりします。それが、この小説の面白いところでもあります。

大菩薩峠の舞台

大菩薩峠には、御岳山、高尾山、青梅などが、その舞台として登場します。

大菩薩峠

 青梅から十六里、甲州裏街道(青梅街道)の第一の難所。この小説は机龍之助が、ここで老巡礼を辻斬りするところから始まります。

御岳山(御岳神社)

奉納試合が行われる場所 小説では、5月5日に御岳神社の奉納試合があって、龍之助は宇津木文之丞を打ち殺し、その妻お浜と江戸へ駆け落ちをします。(ただし、お浜は試合の前に文之丞から離縁されています)
 今でも御岳神社では4月に剣道の奉納試合があるそうです。

 

高尾山

 介山は、この小説の中で「高尾山の大見晴らしは、誇張することなくして関東一 の大見晴らし」と絶賛しています。
 飯綱権現堂(現在は薬王堂の上にあります)の社前で裏宿の七兵衛と、がんり きは、安綱の名刀を備え拝礼しました。また、龍之助は蛇滝の参籠堂にしばらく 籠っていたことがあります。

狭山の池(瑞穂町)

 盗賊、裏宿の七兵衛が狭山の池(小さな島があって、弁天の祠が祀られていると 書かれています)のまわりに埋めておいた盗んだお金を掘り出しに行きました。
(現在の狭山池公園ではないかと思われます)

沢井、和田、裏宿(青梅市)

介山の墓 沢井は、机龍之助の道場があった所、和田は、多摩川をはさんで沢井の対岸 で、宇津木文之丞の道場があった所です。また、裏宿は、普段はお百姓で実は 盗賊七兵衛の自宅や畑があったところです。
「大菩薩峠」は、主人公が不明瞭だったり、未完成の作品だったりしますので、長い小説ですが大河ドラマにはならないと思います。いや、もし大河ドラマになったら 大河ドラマ自体が今までと違ったものになるような気がします。 何年かすると色あせてしまう作品がありますが、「大菩薩峠」は、今読んでも新鮮そのものです。

 そして、小説の舞台となった所や、介山ゆかりの地を訪ねてみてはいかがでしょうか?一味違った旅が楽しめたり、この小説がもっと面白くなりますよ。